燻製ソミュール

私いつもウンチクが長いので、先に材料と工程を書きますねー😊

ソミュール液の基本は、お肉1kgに対し水1ℓ・水に対し塩4%・砂糖2%がおよそのベースです。

材料

豚バラ肉ブロック1本500g×4本(合計2kg)
水2ℓ
塩80g
砂糖25g
ハチミツ15g
玉ねぎ1個・縦に4つ割
りんご1/2個
ネギの青いとこ・適量
にんじん1/2本そのまま
生姜1/4パックスライス
にんにく4〜5片そのまま
ブラックペッパー8〜10g

セロリ1本

※ハーブは自己流で大丈夫🙆
・ジョニパーベリーはノリで(高いし、無しでもOK)
・タイム
・セージ
・ローズマリー
・ローリエ2枚くらい
※S&Bとかの小瓶の粉末でOK、全部入れる必要は無いし、私は以前レモングラスなど入れていました。(ハーブも無しでもまぁ、OKなんです)

※お肉は1本500g程度にしてください。今回は皆のが同じくらいの時間でできるように、均一に火が入るよう大きすぎにも小さすぎにもならぬようにしてください。

※各自でこだわりのお肉やこだわりの塩やこだわりの野菜を用意しても良いですし、お手軽にハナマサなどのスーパーで一般的なお肉を用意しても良いです。各自の好みで材料を揃えてください。

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最大の注意点

常に随所が衛生であること!
14日間の熟成期間に、雑菌も一緒に繁殖してはお肉が腐ったり酸っぱいベーコンになります!!

作業する周辺はしっかり拭き掃除してからアルコール消毒、器具ももちろんアルコール消毒、素手では器具やお肉を触らないのが鉄則です‼︎

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↑ 作業台もアルコール除菌

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↑ スケールもまな板も包丁も除菌

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↑ 冷蔵庫の中もですよー

 

 

ソミュールの作り方(2/4.5の作業)

お肉以外の全部鍋に入れて蓋をして、沸騰したら火を弱めて蓋をしたまま30分コトコト煮る。

火を止めたら蓋を取って冷ます。

冷めたらアルコールスプレーしたザルで漉す。

容器は5リッターくらいのタッパーがダイソーで売ってます。しっかり洗ってアルコール消毒しておく。ビニール袋2重でもOKです。タッパーだとソミュールが浸かりにくいので袋で空気を抜いて密閉する方が良いかもしれません。

漉したソミュールと、1本500gくらいにカットしたバラ肉をタッパーや袋に入れて、「美味しくなあれ!」を声掛けして冷蔵庫で熟成させる。

チルド室で熟成が良いです。冷蔵庫は野菜室NGです。

2/4.5のいずれかの日に仕込んでください。

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↑ 坂本は柚子とか

 

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↑ ミホはパイナップルとか

 

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↑ 池さん伝説の「マスカーベーコン」なんてのも過去にありましたっけな。うふふ。

 

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↑ まことさんタッパーに直入れ、坂本とミホは袋に入れてからタッパーに入れてたよ。

 

前日・塩抜き(2/18の作業)

2/18にソミュールから取り出してください。
この時はソミュール液は少し白濁してとろりとした感じが良いです。

お肉はタッパーやボウルに入れて、流水で1時間くらい塩抜きしてください。

お肉の真ん中あたりを少〜しカットしてフライパンで炒めて塩加減を味見します。端っこ切ると塩よく抜けてるのでわかりにくく、真ん中あたりが良いんですが真ん中パックマンみたいに少しカットすると仕上がり不格好になるんですよね(-_-)そこは不格好をガマンか味見無しで祈るかは本人次第です( ̄▽ ̄)

塩っぱかったら「保存食だし!」とか、薄かったら「調理を工夫すれば良いし」と色んな落とし所があるってもんです。

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↑ 14日経過したソミュール液。白濁、トロリとしていてアミノ酸がじゅわりと滲み出ているのがわかります❤️

 

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↑ ソミュールをザルで漉して、ボウルやお鍋で流水で1時間くらい塩抜きします。

 

 

前日・風乾(2/18の作業)

塩抜きしたお肉はキッチンペーパーでよく水気を拭き取り、お庭やバルコニーで干網やザルを伏せて風乾させます。

水気があると煙が付きません。表面が乾いていた方が良いので、朝まで風乾させます。

ペッパーベーコン希望の方
表面にペッパーどっさり付けると迫力もあるしスパイシーで美味しいですよ(//∇//)

乾いた後ではペッパーが付きにくいので、風乾前に振り掛けて、ぎゅっぎゅっと押し付けると良く付きます。

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↑ 2011年夏の風乾風景。右下が美味い賄いを作ってくれてる峯ちゃんです。

 

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↑ これは塩辛用のイカを風乾している最中ですが、青い吊るし網が無くてもこんな感じでも大丈夫です。ザル伏せる方は犬猫やカラスにひっくり返されないように注意してくださいね!

 

当日・風乾したお肉を持ち寄り(2/19)

よく乾いたお肉はビニール袋に入れて保冷して持ち寄りしてください。

米井梨園に到着したら、先ずはお肉を吊るします。S字フックを身のかなり中の方に差込み、反対側にはマーキング用に割り振った小判札を付けます。

※全員のお肉を吊るしてからじゃないと火を入れられないので、時間厳守で集まってください。

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↑ 燻製前のベーコン。

 

 

燻製箱開始(2/19)

情熱2号は日向に設置し、箱の下には油受けの段ボールを敷きます。
タイヤはブレーキをかけた後にアルミホイルで覆います。(お肉の油がタイヤに滴るので)

庫内温度

燻製箱情熱2号に数カ所温度計が刺さっています。上段は110℃を絶対に超えない、下段は90℃を目安に炭の量を調節してください。

チップ当番

全員交代でチップ当番をやります。炭の上にチップ箱を置き、燻して煙を立てます。1時間に2〜3回の投入で良いと思います。量や足すタイミングは先の人に習って引き継ぎしていきましょう。

仕上がりの目安

良い煙の付き具合の他に、中心温度が63℃以上になること、この2点で時間に関係なく出来上がりで良いです。

庫内温度が低くて時間がかかり過ぎればお肉が乾燥するので、温度管理が大切です。

パッケージ

自分のお名前シールとビニール袋を配布します。マーキングの小判札を外す際に必ず自分シールの袋に入れてください。

真空パック希望の方

脱気シーラーご利用の方は脱気袋代4枚100円ください。お金はお酒の缶カラに入れてください。

片付け

・S字フックと小判札は回収して小鍋に湯を沸かして洗剤を入れ、綺麗に洗ってステンレスのザルに入れて水切りしてください。収納は最後に情熱2号に洗った棚を差し込んだら棚に入れておきます。

・情熱2号のステンレス棚は良く洗って煙を落とし、キッチンペーパーやタオルで拭き取り、オリーブオイルを薄く塗って錆止めしてください。終わったら箱に戻します。

・油受けの段ボールは最後に燃やします。

 

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ウンチクタイム

そういえばどうしてソミュール液って言うんだろう?と思って調べていらた、かなり納得の記事が見つかりましたので気になる方は読んでみて。要約すると「塩水=ソディウム液→訛ってソミュール液」みたいですよ😊

 

漬け込み期間に正解はありません。塩を肉に直塗りして数日で味を浸透させる場合もあれば、塩水で4〜5日という人も居れば10日という人もいます。燻製開拓団チーフの峯ちゃんチーフから習ったのは塩水14日間熟成でした。燻製開拓団座長のアキさんというオジサンはかなり熟練の燻製マニアで理系脳。この方が長期に渡って様々な熟成期間を試してみたところ、10日程度の熟成ではタンパク質がまだ分解しきれてなくて旨味が十分引き出されないこと、15日以上だと腐敗のリスクも出てきてしまう、など様々鑑み、14日間熟成が一番美味しく出来上がるという結論に辿り着いたそうです。

北欧諸外国ではもっと強い10%以上の塩水につけることで腐敗を防ぎながら熟成期間を長く取り、塩抜き流水を数日間行う地域もあるようですが、アキさんいわくそれでは旨味も一緒に抜けてしまうと・・・なぁるほど💡と納得した私も14日間熟成にこだわっています。

 

アレンジ

ちなみにベーコンとハムの違いは部位だけです。

トンカツなどに使うロースの塊を買ってきて脂肪をできるだけ薄く削ぎ、糸で縛って丸くし、ベーコンと同じソミュール液の中に漬ければロースハムになります。

半分はロースハムにしたいという方は、ご自由に仕込んできてください。

※脂肪はもったいないと思わずに大胆に薄く削ぐ方が良いですよ。ケチって脂肪を厚く残すとどうなるか・・・燻製ではもともと500gのベーコンで出来上がりは15%ほどの水分が飛んで420g程度になります。塩抜きや火入れで脱水して身が小さくなるんですね。でも脂肪部分には水分は含まれていないので燻製後も同じ厚みで残ります。仕込みの段階で丁度良く見える脂肪の厚みは、出来上がり後は小さく縮んだ肉部分に大きな割合で残ってしまうんです。

ですので、カット前に600gくらいの塊を、脂肪を取った後に500gになるようにしてくれればロースハムの持ち込みでも構いません。

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